Archive for April 2008

01 April

人と人が向き合う「場」として

 4月を迎え新しい年度が始まりました。進学、進級で、子どもたちは新しい世界へとまた一歩を踏み出して行きます。洋々たる未来へ立ち向かうその背中を喜びをもって見守ってやりたいものです。

 当学院でもまた、この時期は別れと出会いの交錯する季節です。荻窪本校に1年半在籍したキヌ先生の退職に当たっては、生徒・保護者の皆様から暖かく送っていただきました。これだけ人気があったのはあのハーモニ先生以来でしょうか。(そのハーモニ先生からは、再度帰国したハワイから、語学スクールに入社して再び「教える」仕事に就いたとの嬉しい知らせも、つい先日届きました。ナタリス学院のためにカスタム・メイドのプログラムも作ってくれるそうですので、また、ハワイでのホームステイ・プランも、さらに本格的な形で再開できそうです。)

 講師の交替は、もちろん頻繁にあってはならないことですが、時々は新しい出会いがあり、新たな関係を一から築いていく経験も大切だと考えています。最近は、学習効果を前面に出してお話しすることが多くなっていますが、やはり語学の基本は、人と人とのコミュニケーションであるという点は微動だにしない根幹です。少人数の対話教育の形にこだわっているのもそのためなのです。

 世界情勢に目をやれば、チベットをはじめ相変わらず“対話”が必要なところで成立せず悲劇が繰り返されています。相手とどう向き合い“対話”を紡いでいけるのか、人も国家も民族も、試されているのは今もその力ではないでしょうか。そして、それは、なんとかして相手が言おうとしていることを汲み取ろうとする訓練など、目の前の<他者>と一歩ずつ互いの理解を進めていく試行錯誤の経験によってはじめて身についていくものであるはずです。

 講師たちとは、キヌ先生ともそうでしたが、生徒たちが遠いいつか国境や国籍を越えたところで一人の人間として再会できるような人になってくれることを想像しながら、指導にあたろうと話しています。
 新しい講師陣ともよい出会いをしただけますようこれからも努力して参ります。荻窪本校の平日の新担任Dawn先生(カナダ出身)も、どうぞよろしくお願い申し上げます。


21:26:46 | natalis | |