Archive for October 2012

01 October

<Natalis Newsより> 今、中学校の英語がたいへんなことに!?

 中学生は、今英語でたいへん苦労しています。英語は、いうまでもなく、大学入試から社会へ出てから以降もますます重要になる科目ですから、幼児や小学生の保護者の方にもぜひ知っておいていただきたいと思います。
 中学校では本年度から新指導要領に基づく授業が始まり、半年が過ぎました。既報の通り、授業時間数が週1時間、つまり、3年間ではこれまでの1学年分増加しています。当然、学習内容も多くなり、例えば覚えるべき単語もこれまでに比べて200語も増えています。
200語くらいと思われるかもしれませんが、約一千語を覚えた上に加える単語ですから、抽象的な難しい語が一気に増えることになります。教科書の本文で全てを扱い切れませんから、おまけのようなコーナーやまとめページにまで新出語が多数出てきてそこからテストにも出題されるようになっています。
 教科書と言えば、今年度からの新しいものは、従来より大判化し、その上で索引等を除く本文部分でこれまでの100ページ前後に対して20〜30ページ増となっています。中身を一目見てわかるのは、単語だけでなく各ページ、各章の練習課題が非常に細かく、しかも多量になっていることです。どの出版社の教科書であれ、誰でも「文法の説明や練習が倍以上に増えている」と感じるような構成なのです。
 さて、授業の方はというと、実際にはこの新しい構成を十分にこなせていない印象を受けます。当学院に通う生徒の実例と、知り合いの教師たちの話を基にして言えることは、授業は文法課題の練習と新出語の説明に追われてしまい、文法の習熟すらもおぼつかなく、本文である文章の読解の押さえのような肝心の部分まで届いてない、というのが多くのクラスの実態のようです。そのため、9月が終わった時点でもあまり教科書が進んでいなくて、例えば、1年生であれば、これから"do"と"does"の使い分けやbe動詞と一般動詞の混ざった文章等、最も生徒が苦労する内容に入るのに「このペースで十分に身につけられるのか」と心配の声もあがっています。去年までの簡単な教科書から移行した2,3年生も同様です。細かな文法練習などに時間がかかってしまい教科書の進度が遅く、3年生が受験の最重要項目の一つである「関係代名詞」を終えるのが2学期末になってしまいそうなクラスも多数ありそうです。そんな状態では入試の鍵となる「長文読解」の力の養成など遥か彼方の話で、授業時間が増えても結局生徒は楽になるどころか何倍も苦しくなっているように見受けられます。これで来春以降の各高校の入試の内容がどの程度難しくなるかによっては、さらに厳しさを増すことになるでしょう。
 幸いなことに、当学院の中学生たちの多くは学校よりも先に進んでいて、今のところほとんど苦労していないようです。特に2,3年生で長文読解プログラムに進んでいる生徒達は授業もテストも余裕をもって臨めています。それでも、今後は小学高学年のクラスから、今まで以上に中学校の授業を意識した内容を取り入れる予定です。中3修了相当である英検3級は目標として依然有効ですが、中学入学までにより正確に「英文が書ける」、さらに「書き換えられる」力を、現在進めている「読解力」の強化に加えるのです。中3でどこの入試問題でもラクラク解ける実力=センター試験や大学入試の海外の名著からの文章に十分取り組める力=をもっと多くの生徒が普通に達成できるように、これからも学校の状況を注視しながらそれ以上の早さで進化して参りたいと思います。

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15:44:15 | natalis | |