Archive for 01 September 2016

01 September

<Natalis News>より 高校生で英検準1級取得へ、小学生で3級、中学生で2級から

 文部科学省が8月31日に2020年度からの大学入試改革に関して英検等の民間試験を活用する案を公表し、マスコミが一斉に報道しました。これは、英語のセンター試験に替わる新テストで、現行の「読む」「聞く」に加えて「「書く」「話す」の4技能を評価するため既に実績のある外部の試験を国が認定して合否判定に活用するというもので、当欄でも既報の通りの既定路線が固まったものと受け取れます。
 国としては、グローバル化を目指しているわけで、例えば、英検も国際基準であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)との対照スコア表示を始めたり「書き」を導入したりして対応していますので、より目的にかなうものになっていきていると言えるでしょう。現在、推薦・AO入試に英検やTOEFL等の外部試験を利用している大学は3分の1強ですが、今後はさらに増えるものと思われます。
 実は、当学院でも、志望大学を絞り込む過程で推薦入試の条件に英検準1級という条件があることに気づいたものの対策を行なう時間がなくて間に合わなかったといった例もありました。出願資格とされている場合と評価に「加点」してもらえる場合があり、後者であれば(特に、英検準1級という高いハードルを超えてのものものならなおさらに)有利になります。ご承知のように、英検準1級は、現行のセンター試験で満点が取れても十分でなく難関大学の二次試験を高得点で突破できる力が「最低でも」必要です。ですから、入試の時期より前にそのレベルに到達しておくことができれば受験戦線でもその先でも相当なアドバンテージになることは確かでしょう。
 そのような流れを受けて、高校生で英検準1級合格を学院の学習目標の1つとして明確化します。これまでもお伝えしてきましたように、高校入試でトップランク校に合格できる人たちは、例外なく中3で英検2級は十分合格できる力を保持していました。有名私立高の難解な長文3問以上を一読で正確に読み取れる力をつけておけば、ほとんど準備しないで受検しても合格できるのです。
 そういった生徒たちは入学後、難関校ならではの進みの速い英語の授業をラクラクこなし、部活動も苦手教科克服もと余裕ある高校生活を送っています。また、今回中1で2級に合格した人たちの力を見ると、過去の成功した受験生たちの試験直前ほどの完成度には達していないにしても、これから2年あればゆとりをもってそれ以上に到達することは可能と断言できます。であれば、高校入試と入学後のことも意識しながら、先の目標を目指すことに何の障碍もないはずです。その目標を直接大学入試の二次試験に置くのではなく、先に英検準1級を取得するような順番で実現できるようにする、という選択肢もあってよいと思うのです。
 ただし、毎回お話ししていますように、ただ英検取得だけを目指す学習は無駄なだけでなく弊害すら残すことがありますので今後も一切行いません。きちんと「書いて」答えられる力やだいたい情報が取れる読みではなく「一読で正確に文脈まで」読み取れる力を養わなければ準1級や有力大学の二次試験には届かないのです。英会話スクールとして「聞く」「話す」のコミュニケーションの面にはノウハウと実績がありますので、小学生で英検3級(それ以上は中学生型の「書いて答えられる」学習に移行するため目標としない)、中学生で2級(準備せずに受検→合格できる実力)、高校生で準1級(希望者)をひとつの目標例とし、今後TOEFLやTEAP等にも順次対応していきたいと思います。
 ※小学生以下の保護者の方からのご質問もお待ちしています。

16:58:05 | natalis | |