Archive for 01 August 2017

01 August

<Natalis News>より  高校で留学してみたら!

 以前経緯をお伝えしたことがありましたが、ながく当学院で学習してきて、高2の昨年9月から米国の高校に留学していたA君が帰国し、メッセージを寄せてくれました。以下に全文を掲載します。
  
    <アメリカ留学を終えて>

 私は東京都が主催する『次世代リーダー育成道場』を利用してアメリカのアリゾナ州へ10ヶ月間留学していました。留学期間中は現地の学校に通い、授業はすべて英語で受講しました。学校には日本語を理解できる先生はいませんでした。出発前は英語力など多くの不安がありました。留学を終えた先輩にお話を聞く機会を用意してもらったものの、安心することはできず、新たな生活への期待と不安が入り混じった気持ちで飛行機に乗り込みました。
 しかしアリゾナに着くとその不安はすぐに消えてしまいました。ホストファミリーや学校の先生はいつも私を気にかけてくれたうえ、学校では多くの留学生が話しかけてきてくれました。初めて登校した日にある中国人の留学生が日本語で自己紹介をしてくれた事は印象的に残っています。
 私は比較的早くに学校やアリゾナの文化に馴染むことができました。週末は必ず観光やハイキングに出かけました。さらに現地の生活に慣れると日本人の友達とも出歩くようになりました。彼らも苦労はしながらも友達を作り、それぞれやりたいことを実現していました。例えばある友達は学校のコーラス部に入り、サンフランシスコまで遠征に行ったそうです。
 確かに日々の生活は簡単ではありませんでした。特に私の学校は私立だったため非常に宿題が多く、例えば英語の授業では小説を毎日15ページ読まなければならず、深夜までかかることもよくありました。しかし過酷とも言える状況を必死にやり遂げたからこそ私の英語力は飛躍的に向上したと思います。またプロジェクトを一緒にやることで友達を作ることができました。彼らは一生の宝物になるでしょう。
 残念ながら留学は楽なこと、楽しいことばかりではありません。しかしそれを乗り越え、自分のやりたいことを全力で追い続ければ必ず素晴らしい成果が上がります。最ももったいないのは周囲との交流を絶って日々の課題のみを頑張る人です。アリゾナで同じ学校に通っていた日本人の友人は日々の課題こそ終わらせているものの、いつも教室の端で携帯に向かい誰とも話していませんでした。私が見る限り、残念ながら彼の英語力はあまり向上しているようには感じられませんでした。
 結局、留学に行ったからと言って大きく成長できるとは限りません。確かに留学は英語力向上には最善の方法であり、一定期間滞在すればある程度の成長はできます。しかし現地での生活を楽しみ、英語力以上の宝物を持ち帰れるかはそれぞれの意識次第です。一方でその壁を超えることができれば留学ほど楽しく、多くのものが得られる機会はありません。留学をしなければ手に入らないものも数多くあります。私は皆さんに留学することをお勧めします。きっとこれからの時代を生き抜くための武器が手に入るでしょう。

 とにかく帰国後に会ったときの最初の印象は、「人間的に成長した!」に尽きます。目を輝かせて経験してきたことや将来の計画(もちろんどこかのタイミングで米国の大学に再度留学することをめざしています)を整然と語る彼に一人のたくましく完成した青年の姿を見ることができました。
 A君はさらに英語力を伸ばすために毎週通ってくれています。聞いてみたいことがあれば尋ねておくこともできます。

00:01:00 | natalis | |