Complete text -- "<Natalis News>より  こんな時代だからこそ外へ!反転の時は来る"

01 February

<Natalis News>より  こんな時代だからこそ外へ!反転の時は来る

 受験シーズンとなりましたが、今年も学院生たちがそれぞれの目標に向かって最後の集中力を振り絞って追い込みにはいっています。インフルエンザにかかってしまったT君にもなんとか乗り越えてほしいと応援しています!!
 また、入試後に結果に関わらずすぐに復帰して入学までに英語をできるだけ進めておきたいという予約も何件かいただいています。チャレンジが真剣で真摯な努力を積み上げるほど、その場限りでなく先の方まで見通せるような高い視点を獲得できるようです。
 さて、吉祥寺校に通う高校1年生のAさんのお家の方から、受験も意識するようになり英語は大丈夫になったので他教科の勉強に注力させたいというお話があったのは昨年のことでした。それが年が明けて急に、本格的な留学をしたいのでその準備を手伝ってほしいという旨のご相談をいただきました。冬休みにどんなことがあって心境の変化が起こったのかはわかりませんが、優秀な生徒さんだけに将来の展望を求めてアンテナを広げ情報収集されていたことは容易に想像されます。応募したいという留学制度も英語をはじめとする難関の試験を突破しなければならない厳しいもので、そのかわりにプログラムを修了した人たちはまさに世界中で活躍している歴史ある制度なのです。何となく世間の流れに乗ってというのではなく、自分の将来を自分の頭で考え、自分で選択する。簡単なようでなかなかできないことを決断できたのには、お家の方の考えやサポートも大きいものがあったことと思われます。
 日本からの留学生が減っているという話はマスコミでもよく取り上げられていますし、本欄でも触れてきましたが、子どもも大人も「内向き」になっているという指摘はある程度あたっているのでしょう。昨年来の国民の心情は、「震災の影響もあって絆を再確認し...」といった調子で語られてきました。一方で、内政の改革は進まずに国の負債は増え続け、原発・電力・エネルギーの問題から産業の空洞化や地震予測まで、閉塞感や先行きの懸念や悲観論ばかりが目立っています。
 しかし、こんな時だからこそ若者は「外」をめざすべきだと声を大にして申し上げたいと思います。政治であれ文化や芸術であれ、どんな時代の転換期を見ても、大きな変革をもたらすのは外部から持ち込まれた異質なもの、存立の次元そのものが異なり、パラダイムの変換を迫るものなのです。(あえて流行に即して蛇足の例を挙げれば、最近坂本龍馬の船中八策を口にした政治家たちがいましたが、維新における外様小藩や龍馬のようなそれまで政治の埒外にあった下級武士層の力、あるいは、貴族の政治を終わらせるのはその社会の外側に生まれた武家であり、それも貴族化して内側に入った清盛平氏ではなく、中心から距離を置き鎌倉という外縁にこだわった頼朝源氏によって達成されたことなどを想起してもよいでしょう)。まさに「『外』は力(=変革をもたらす力)なり」です。外に出て外の力を身につけて戻り国内の停滞を一蹴するのか、世界に対して日本という外部から何かを与えるのか、あるいは、国や民族という枠組みを越えた外を発見して新しい歴史を構築するのか、いずれにしても新しい時代を切り開く原動力はそこから生まれるはずです。
 そして勿論、発達途上の子どもたちにとっては外国だけが外ではありません。一つひとつ自らの限界を越え殻を破って「外」へと飛翔していくことができるような学びを、ご家庭と協力しながら提供して参りたいと思います。

00:11:35 | natalis | |
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