Archive for May 2012

12 May

【幼児】急に伸びてびっくり!

 連休が終わり、またみなさんの元気な顔に会えて気づくのは、この時期に大きく成長しているお子様が多いことです。夏休みもそうですが、特に新しい環境に入って最初のうちは緊張で堅くなっていた子どもたちが、消化と吸収にちょうどよいタイミングのお休みのせいか、一回り大きくなったように見えます。
 R君は、まだ2歳ですが、連休明けから英語を2語文や3語文でも話すようになりお母様もびっくりされています。もともと単語の発話は速い方でしたが、意味がわかって“I don't know.”とか、“I like ○○.”など様々な文が言えるようになっています。普通の日本語環境で育っているお子様ですが、日本語でも英語でも、子どもが意識を集中している瞬間を捉えて上手に言葉を添えられてきた働きかけの成果でしょう。連休で普段は忙しいお父様も交えて家族で過す時間がたっぷりあったとのことなので、大好きな家族とまっすぐ向き合う濃密な時間が、日本語であれ英語であれ、コミュニケーションの意識を高めるよいきっかけになったと思われます。
 幼児期の様々な能力も、あるいは、小学生の学力であっても、ある時期に急に伸びるような階段状の成長を見せることがよくあります。しかし、きっかけはあるにしても、普段からの積み重ねがあってこそなので、その日を楽しみにしながら毎日を大事に過したいものです。
 
14:04:00 | natalis | |

05 May

【幼児】子育てのヒント  小さい時期にこそ、大きな目標を!

 子どもたちの伸びていく姿を見ていると「目標」の力の大きさを強く感じます。中学生以上なら生徒自身の問題になるでしょうが、幼児、小学生となれば、やはり家庭でどのような目標を持たれているか、また、その目標がどの程度具体的にイメージされているか、ということが大きな差になって現れてきます。これは決して目先の目標としての受験を奨励しようとしているわけではありませんが、例えば、今我が子がなんとしても受験で非常に高いレベルの成功を納めなければならない状況に置かれていると仮定してみたらどうでしょう。「もしそうなら、こんなことをして、あんなことも、それから...」と、いろいろなことが次々に出てきます。受験でなくてもよく言われるようにプロのスポーツ選手とか何であれ一流の研究者とか、目標が大きくしかも切迫していればそれだけ多くの課題が出てきて、今すぐやるべきことがはっきりと見えてきます。そして、ひょっとして、そのうちのいくつかは、(そこまで厳しい目標を設定しなかったとしても)今から本当にできるのではないでしょうか。
 なんとなく「こんなものだ」と思って日常に甘んじてしまうのが人の常ではありますが、もっとも柔軟で伸長性に富み、大きく成長していける“黄金時代”に親が小さな目標しか設定(想像?)してやれなかったために損をさせるこことがないようにしたいものです。
 ところでこの“黄金時代”とは、何歳くらいのことでしょうか?もちろん、常に「今」です!

02:40:00 | natalis | |

01 May

<Natalis News>より 「一緒に声を出す」から「一人で音読」まで

 連休も終わり、学校や幼稚園では本格的なプログラムが動き出しています。もっと小さなお子様たちも光あふれる季節の到来とともに、新しい世界への出会いの毎日を送られていることでしょう。そんな新鮮で、厳しい挑戦に満ちた平穏な季節を迎えられる喜びを、今年はかみしめたいと思います。
 さて、このニュースは主に幼児から小学生の保護者の方向けの内容を記載していますが、新たに英語を始められた方も多い時期ですので、中高生を含めて全ての皆様に再度「音読」や「声を出しながらの学習」の徹底について、お願いかたがた確認させていただきます。
 英語も国語も言語であるからにはその本質は“音”です。まだ何も話せない0歳の赤ちゃんからのクラスを設定しているのは、意味のあるふれあいの中でたくさんのことばを音として記憶し蓄積していくためです。中学レベルまでのどの段階のクラスでも、1ヶ月、1年の単位で重要なことは何度も繰り返し出てくるカリキュラムになっているも同様です。教室の中で先生という「相手」が自分や仲間に語りかけてくることばは、内部に取り込まれてゆっくりと整理されながら蓄えられ、やがて内面で自分のことばとして再構築されていきます。言語獲得の過程で現れる「内言化」と呼ばれる状態ですが、これはことばの“音”とイメージとの直接的な結び付きを前提にしている段階で、まず音をしっかり身につけておかなければはじまりません。外国語として英語を習得するためには、さらに母語である日本語による言語構造や文法の客観的な認識/理解や、日本語との対照といった力が加えられる必要があります。その段階でも、文法というルールはよくわからなくても、“音”として英語がなんとなくわかる状態(あえて感覚と言ってもよいでしょうが)を保持していれば、自力で意図した文を作れるほどの理解にまでとても楽に到達することができるのです。
 わかりやすく言いかえれば、教室で先生と楽しく英語でやりとりをしたら、その重要部分だけでも「音」としてたくさん繰り返して、つまり、何度も口に出して練習することを続けていただければ、やがて文字を通して読み書きや文法を身につけ本格的に英語が使えるところまで非常に楽に早く進める、ということになります。予習は要りません、ただ今週学習した重要部分の音を確認し声に出して復習する、出来れば週のうち3、4回と少しでも回数を多くしていただきたいのです。 
 最近見かけたある実験心理学の研究誌(Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory, and Cognition)に掲載された論文によれば、単語を覚える実験で、声に出して読んだ単語は、出さなかったものよりもはるかによく覚えられたということです(Colin MacLeod、他)。「重要なことは他と区別して何度も声に出して覚える」という上で述べたような学習方略の正しさを証明してくれる内容です。また、別の季刊誌(The Quarterly Journal of Experimental Psychology)に掲載された論文によれば、探し物を見つける課題で、ぶつぶつとそのものの名前を声に出しながらの方が黙って探したときよりも速く見つけられるという結果が得られ、(詳細は省略しますが)ことばを口に出すことが物を探すという視覚のプロセスを調整し促進していると考えられるということです。("Self-directed speech affects visual search performance" Gary Lupyana 他) 
 このように、音声としてのことばは、記憶や知覚、認知といった人の知的な活動の根幹に関わるからこそ学習上のポイントでもあるのです。「最近あまりCDを聞かなくなってきた」とか、「恥ずかしいのか家では声を出さずにホームワークをやっている」...そんな状態になったきたら、前回のレッスン内容について話題にしたりしながら、『英語は声に出して学習するのが当たり前』になるまで、こちらも声をかけ続けましょう!

02:12:00 | natalis | |