Archive for 02 June 2008

02 June

<2008年6月2日>「小学3年生からの英語の必修化」の提言、我が子は!?

 小学校の英語本科導入についての新しい動きとして政府の教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾長)の中間報告が注目されています。
「小学3年生からの英語の必修化を提言」というもので、内容は、小学校3年生から年間35時間以上の英語授業を実施するモデル校を全国に5千校程度設ける、さらに、TOEICなどを活用して小学校から大学までの各段階での到達目標を明確に設定、英語教科書の質や語彙(ごい)数の向上、英語教員の採用にTOEICの点数や英検合格などの条件を課す――などを盛り込んでいます。渡海文部科学相も個人的な意見としながらも、「検討しなければいけない」と会見で述べています。

 すでに決まっていることとしては、小学校の改訂学習指導要領が11年春に全面実施され、小学校高学年に週1コマ、「外国語活動」を教科として導入することになっています。これいついても文科省は学校の判断で09年度から前倒しで始めることを認める方針のようです。   

 いつもお伝えしていますように、国の制度もどんどん変化していますが、 我が子については我が家で守らなければならないということを忘れてはなりません。時々、先駆的な実験校に関心があるがどうだろうといった相談を受けることがあります。そんなときにお話しするのは、計画内容でだいたいの予測をすることはできるにしても、「制度は常に変わる可能性があるというリスクを計算しておく」ということです。先日も某国立小学校の保護者の方々から、そこの中学校には3割しか進学できないと言われた、とのお声が聞こえていました。受験や入学前には聞かされていなかったことも、こうして従うしかない状態になることがあり得るのです。国から学校の関係者まで必死にこの国の教育をなんとか改善していこうと努力しています。その結果いろいろな改革変化が必要なのは言うまでもありません。しかし、私たちにとってもっとも大切なのはいつでも我が子のことです。

 小学校の英語必修化に話を戻せば、当学院の現状では、低学年から中学生相当の英検に合格することは、週1回の通学で十分可能です。小学生でも英語の読み書きも文法事項も理解できますし、長い文章を読み取ることも国語力の伸長のための時間を減らす必要がない程度の負担でできるのです。会話やリスニングなどコミュニケーションはもっと得意です。たくさんの生徒達が普通にそのような力をつけているのを見ていると、諸外国の早期英語学習の制度も決して無理をさせているのではないことがよくわかります。
 国や社会の向かう方向は見据えながらも、いつも提唱している『自己防衛の教育』をさらに推し進めて、「目の前のこの子の将来」に一番大事なことを、さらに先まで追求して参りたいと思います。
 ご意見をお待ちしています。
17:24:49 | natalis | |